今回は再配達の影響に関してまとめてみます。国土交通省では「総合物流施策推進プログラム」という取り組みの中で、宅配便の再配達率の削減に向けた対策が議論・実施されています。

国レベルでこのような対策が行われるようになった原因には、電子商取引(EC)の急激な拡大による宅配便の取り扱い個数の増加が挙げられています。

生活に必要なものから嗜好品まで、あらゆるものをネットで購入するという新たな生活スタイルが普及した現代社会においては、「宅配」はなくてはならないサービスとなっています。そこで「再配達」に関する大きな問題が浮上しています。

では、再配達の何がどの程度、問題なのでしょうか?

今回は宅配便の受け取りと再配達について、改めて考えていきたいと思います。

 



 

2017年度の取扱個数は42.5億個!確実に受け取るための課題

皆さんはどのように宅配便を受け取っておられるでしょうか?

最近では自宅以外で受け取るための選択肢として、コンビニ受け取りや駅構内の宅配ロッカーなども手軽に利用できるようになってきました。

すでに自宅用の宅配ロッカーを利用している方や、配達店での受け取りを選択している方もおられるかもしれませんね。

しかし、忙しいと受け取り場所の指定をし忘れたり、時間帯指定が間に合わなかったり…ということもあるのではないでしょうか。

再配達にならないように、と日頃から意識していても、結果的に再配達になってしまうことは多々あります。

ECサイトなどの利用頻度が高ければ高いほど、このリスクが常につきまとうのが現状です。

さて、宅配便の取扱個数は年々増加していることが報告されています。

今から10年前の2008年度には32.1億個でしたが、2017年には42.5億個を記録しています。

約9年間で10億個以上の増加です。ECサイト利用率が増え始めた最近では、過去5年間だけに注目しても約6.1億個の増加となっているようです。

通販の利用者は年々増え続けていますので、宅配便の取扱個数は今後も急激なスピードを維持したまま、ますます増加していくことが予想されます。

では、実際にどのぐらいの荷物がどの程度「再配達」になっているのでしょうか?

1回で受け取れている人は何%?宅配便の再配達率に関する調査結果

国土交通省では2017年10月から、宅配便の再配達率に関するサンプル調査(※正式名称は「宅配便再配達実体調査」)を実施しています。

年2回、4月と10月にデータ収集が行われています。

この調査では、佐川急便(飛脚宅配便)・日本郵便(ゆうパック・ゆうパケット)・ヤマト運輸(宅急便)の大手3社が対象となっており、宅配便事業者の側から宅配便の実態を掴むことが目的となっています。

昨年(平成29年)の10月期と今年(平成30年)の4月期において、宅配便の総数をおおよその個数で表わすと230万個前後。

再配達数は35万個前後となっており、再配達率は15%という結果でした。

再配達率の割合を聞いてもあまりピンと来ない部分もあるかもしれませんが、宅配便の取り扱い個数に注目してみると、その多さに驚かされることでしょう。

再配達が社会問題とされる理由:年間約9万人の労働力が無駄に!?

宅配員イメージ

再配達の割合がおよそ2割であった場合、配達に必要な労働力を換算すると、年間にして約9万人のドライバーの労働力に相当します。

配達にはトラックや自動車が用いられますので、移動のたびにCO2が排出されています。

この再配達に必要となるCO2排出量を概算すると、年間ではおよそ42万トン(※2015年度国交省調査による数値)にもなると言われており、地球温暖化など、地球環境にも悪影響を及ぼすことが懸念されています。

ドライバーの負担や労働時間も増えCO2排出量も増え続けているというこの現状は、一刻もはやく解決するべき社会的な問題と言えます。

このまま状況が良くならなければ、宅配便のシステムを維持することすら難しくなってしまうかもしれません。

これは死活問題です!

取引におけるコミュニケーション強化と受取方法の多様化が解決のカギ!

では、再配達を減らすためにどのような方法が考えられるでしょうか?

国の施策としても、再配達の削減に向けた具体策(http://www.mlit.go.jp/common/001112444.pdf)が4つほど提案されていましたので、ポイントを絞って簡単にまとめ直してみました。

国土交通省による「再配達削減に向けた具体策」のまとめ

① 売る側と買う側、配達する側の連携

  • 配達日時の確認や通知
  • 配達日時指定の変更の容易化
  • 配達日時指定サービスの高度化
  • 配達時間の延長や配達時間指定を細分化

② 買う側が受取への意識を高める

  • 社会的損失(再配達のデメリット)について理解する
  • 再配達とならなかったときにはポイントの付与等の対応

③ 受取方法の選択肢を増やす

  • コンビニ受け取りの利便性を強化
  • 宅配ボックスの利用促進
  • 鉄道駅等へのタ宅配ボックスの整備促進

④ 既存の枠組み+αの連携を促進させる

  • 現在の連携を前提としつつ、新たな連携を模索する

注.表現の一部を変更して記載しています。

ここで注目したいのは、受取方法の選択肢として「宅配ボックス」が明記されている点です。

宅配ボックスの活用が前提になれば、荷受け可能サイズに合わせて、売る側が適正な梱包サイズを検討できるようにもなります。

過剰包装なども減り、エコな配送に繋がっていくも期待できますね。

買う側にできる対策を始めよう!「宅配ボックス」設置のススメ

再配達が配送ドライバーや地球環境に及ぼす悪影響について知ると、「何としても再配達ゼロで受け取らなくては!」と感じるのではないでしょうか?

毎日が忙しく対面で受け取ることが難しい方でも、再配達ゼロは実現できます!

その答えが「簡易宅配ボックス」の活用です。

最近では玄関先に省スペースで設置できる簡易宅配ボックスが注目されるようになりましたが、数ある宅配ボックスの中でも特にご注目いただきたいのが、『宅配バッグOKIPPA』です!2018年12月に日本郵便が杉並区1000世帯で行った、OKIPPA利用による再配達削減の実証実験では、実に61%とという驚異的な再配達削減効果が実証されています。

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