荷物の配送料金のシステムについて、どのような仕組みになっているのか疑問を感じたことはありませんか?実は、配送会社によって料金はかなり違います。
それはサービスについても同じ。配送会社の営業所に自分で荷物を持ちこんだ場合など、様々な条件が整った場合には各社が独自に設けている「割引」サービスを受けることができるのです。
今回は「知っている人だけが得をする」、そんな配送会社別のサービスをご紹介します!
今回は配送会社の中でも、クロネコヤマト・佐川急便・日本郵便・エコ配の4社を比較。「100サイズ(=3辺合計[縦・横・高さ]が100㎝以下)」の荷物を送る場合、何をどうすれば割引サービスを受けられるのかをご紹介していきたいと思います。
(エコ配は利用できる状況が限られる)
・割引サービスが充実しているのはクロネコヤマトとゆうパック
・受け取り時間短縮には置き配が◎。置き配用のボックスを利用しよう
目次
各配送会社の通常料金(100サイズの場合):東京から各地に荷物を送りたい場合
実際の割引サービスを紹介する前に、まずは代表例として東京から北海道・東北・関西方面・九州など各地へ荷物を送る場合を想定し、各配送会社の配達エリアごとの通常料金をまとめていきます。
比較するのは、先ほど述べたようにヤマト・佐川・日本郵便・エコ配の4社。エコ配は一部地域からの出荷がお得に利用できるサービスで、配達エリアが他の3社と比べてやや特殊なため、表を分けています。
通常料金(東京から全国各地へ配送する場合) ※100サイズの場合
地域名 | クロネコヤマト (宅急便) ※10kgまで |
佐川急便 (飛脚宅配便) ※10kgまで |
日本郵便 (ゆうパック) ※25㎏まで |
---|---|---|---|
北海道 | 1,830円 | 1,826円 | 1,760円 |
北東北(青森・秋田・岩手) | 1,500円 | 1,496円 | 1,330円 ※東京:1,280円 |
南東北・関東・信越・北陸・東海 | 1,390円 | 1,386円 | |
関西 | 1,500円 | 1,496円 | 1,440円 |
中国 | 1,610円 | 1,606円 | 1,560円 |
四国 | 1,716円 | ||
九州 | 1,830円 | 1,826円 | 1,760円 |
沖縄 | 2,490円 | 記載なし | 1,900円 |
(※2022/4/15時点)
エコ配(全国版)の利用料金 ※80サイズ(3辺合計80㎝未満)の荷物のみ取扱
・事前に『送り状』の注文が必要
・80サイズ(3辺合計80㎝未満)の荷物のみ取扱可
・料金後払い式
・東京都・大阪府・愛知県の一部地域からの出荷でのみ利用可能
配達エリア名 | 該当地域 | 料金(税込) |
---|---|---|
エコ配エリア | 東京都(23 区)、愛知県名古屋市、大阪府大阪市 | 539円 |
Aエリア | 東京都(23 区以外)、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県(名古屋市以外)、大阪府(大阪市以外)、京都府、兵庫県 | 649円 |
Bエリア | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | 869円 |
Cエリア | 北海道、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 | 979円 |
Dエリア | 沖縄県 | 1,749円 |
(※2022/4/15時点)
クロネコヤマトと佐川急便は、どちらも10kgまでの重量制限があり、料金には大きな差がありません。一方日本郵便は、同じ100サイズの荷物でも25kgまでの重さが許容されるため、その分を考えても割安と言えます。また基本料金に500円を加算することで30kgまでの荷物を扱ってもらえる「重量ゆうパック」という発送方法もあり、フレキシブルに対応してくれます。
しかし、圧倒的な安さが目立つのは「エコ配」です。事前に送り状を注文する必要があったり、3辺合計が80㎝未満の小さめの荷物しか取り扱っていないなど制約が多いものの、出荷可能なエリアに居住されている方はぜひ知っておきたいサービスと言えます。各エリアはエコ配が定めた独特の区分となっていますので、利用前にはエコ配の公式ページで確認してみましょう。
各配送会社の割引サービス一覧
さて、各配送会社での通常料金は分かりましたが、各社はどのような「割引サービス」を用意しているのでしょう。また、どうすればお得に利用できるのでしょうか?
ここでは、先ほど紹介した4社の割引サービスの内容と適用条件をまとめていきます。
・持込割
内容:荷物1個あたり-100円
条件:直営店・取扱店・コンビニに直接荷物を持っていく
・クロネコメンバーズの直営店持込割
内容:持込割(100円)+50円の割引
条件:所定の送り状発行サービスを使って送り状を作成し、直営店に直接荷物を持っていく ※クロネコメンバーズ入会者のみ
・クロネコメンバー割
内容:宅急便料金が最大15%割引
条件:ヤマト独自のプリペイド型電子マネーで支払う ※クロネコメンバーズ入会者のみ
・デジタル割(アプリで送り状予約)
内容:荷物1個あたり-60円
条件:所定の送り状発行サービスで送り状を作成する(営業所のみ)
・デジタル割(送り状発行システムC2)
内容:荷物1個あたり-60円
条件:所定の送り状発行サービスで送り状を作成する(営業所・コンビニのみ、往復宅急便は利用不可)
・往復宅急便
内容:荷物一個につき-200円
条件:宿泊施設・ゴルフ場などと自宅の間で利用できる往復宅急便を利用する(複数口減額制度との併用は不可)
・複数口減額制度
内容:荷物1個あたり-100円
条件:同一の届け先に、同時に2個以上の荷物を送る
・宅急便センター受け取りサービス
内容:荷物1個あたり-60円
条件:荷物発送時に受け取り場所をヤマトの直営店に指定する
(※2022/4/15時点)
・持込割
内容:荷物1個あたり-100円
条件:取次店に直接荷物を持っていく
(※2022/4/15時点)
・持込割引
内容:荷物1個あたり-120円
条件:郵便局またはゆうパック取扱所に荷物を直接持っていく
・同一あて先割引
内容:荷物1個あたり-60円
条件:1年以内に発送されたゆうパックの「ご依頼主控」(同一あて先割引欄が印刷されているもの)を添え、これと同じ種類・あて先の荷物を差し出す。
・複数口割引
内容:荷物1個あたり-60円
条件:同じ種類・あて先のものを同時に2個以上差し出す ※同一あて先割引とは併用不可
・ゆうパックスマホ割
内容:荷物1個あたり-180円
条件:ゆうパックスマホ割アプリを利用する
・ゆうパックスマホ割:郵便局受取割引
内容:ゆうパックスマホ割の180円に加え100円の割引(計-280円)
条件:ゆうパックスマホ割アプリを使用し、発送時に郵便局を受取場所に指定する
・ゆうパックスマホ割:継続利用割引
内容:その他の割引後の運賃から-10%
条件:前月までの1年間に10個以上の発送がある
(※2022/4/15時点)
・エコビジネス便
内容:運賃が350円になる
条件:「エコ配の利用が新規であること、関東一都三県・近畿二府一県・愛知県への配達であること、法人宛の荷物であること」の全てを満たしている
クロネコヤマトの場合は、持ち込み・同一あて先・デジタル割など様々な割引サービスが利用可能です。クロネコメンバーズに登録することでさらなる割引サービスも適用されますので、一度チェックしておきたいですね。
佐川の場合は、持ち込みでの割引が適用されます。
そして日本郵便では、持ち込み・同一あて先割など使いやすいサービスがそろう中、スマホアプリの利用で割引を受けられる制度が特徴的です。アプリを使用した上で郵便局に荷物を持ち込むだけでも1個あたり【280円】の割引が適用されますので、配送料を抑えたい方にとっては気になるサービスですね。ジュース2本分くらいのお金が簡単に節約できてしまいます。
※配送各社も常に安定したサービスをより持続的に提供できるよう、随時情報改定しているかと思いますので、ご利用な際には念のため各社該当情報をチェックされると良いかもしれません。
最後に、エコ配では法人宛の荷物でしか割引サービスを受けられず、個人で利用する際には割引の手段がありませんが、他の配送会社と比較すると基本価格が安いので、もともとお得な発送方法であることは間違いありません。出荷可能地域の条件さえあれば、ぜひとも利用したいサービスと言えるでしょう。
いかがでしたか?自分で荷物を持ち込むだけ、伝票を用意するだけ、あるいはサービス登録をするだけで、荷物の発送料は簡単に抑えられます。こうした制度を積極的に利用して、賢く配送料金を節約しましょう。
受け取り時間も賢く節約するなら「置き配」
発送だけでなく、荷物受け取りも賢く行いたいという方におすすめなのが「置き配」。置き配とは、玄関など指定した場所に荷物を置いてもらうことで、在宅・不在にかかわらず好きなタイミングで荷物を受け取ることができるサービスのこと。
新型コロナウイルスの影響で置き配に対応する配送会社が増え、今後メジャーになること間違いなしの受け取り方法です。ちなみに、配送会社別の置き配への対応について知りたい方にはこちらの記事を読んでみてください。
ただ、荷物を家の前に置いてもらうだけではセキュリティ面が不安なことも。そんな時に必要なのが、置き配用のボックスです。特におすすめなのが、置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」。玄関に吊り下げておくポーチ型の置き配バッグで、広げると大容量のバッグになり、置き配ボックスとして使うことができます。防犯対策もしっかりしており、安心して荷物を受け取れます。
また、OKIPPAは非対面での荷物受け渡しを普及・活性化するために活用されています。現在はファッションサブスクリプションサービス「メチャカリ」とコラボし、レンタル品の返送にOKIPPAを使うことで「配達員に会わずに・自宅から出ずに」荷物の集荷をしてもらえるよう実証実験に取り組んでいます。
※実証実験は2020年6月30日で終了しました(追記)
今後大注目の置き配バッグOKIPPAにご期待ください。
OKIPPAの詳しい説明や使い方は、こちらの記事で解説されています。動画も載っているので、とても分かりやすいですよ。