※本記事は2018年8月23日に初回公開されました。
現在、日本のラストマイル領域でのサービスに大きな変化が訪れようとしています。

その代表と言えるのが大手ECサイト及び配送会社の「置き配(おきはい)」サービスの導入です。

ECサイトの利用者が爆発的に増えた一方で、深刻に不足しているのが配達を担う人員です。

配達時の不在が多いという事情もあり、不在連絡票に悩まされている配達員の姿がニュースとして取り上げられたこともありました。

そのような配達時の労力を軽減するためにも、「置き配」の導入が注目を集めているのです。

今回は「置き配」の普及に向けての動きに注目しながら、「楽天」の置き場所指定サービスについても紹介していきたいと思います。

 



 

配達する側と受け取る側:双方の再配達負担を減らす取り組み

宅配員イメージ

再配達の負担を感じているのは配達員だけではありません。

実のところ、不在連絡票に不便さを感じるのは受け取る側も同じだということが分かっています。

このように双方にとって負担となる再配達を減らすための取り組みとして、通販サイトではポスト投函などの配達サービスも選べるようになってきています。

比較的少量の荷物(雑貨・CD・服飾小物・書籍など)は「ゆうパケット」や「ネコポス」経由でポストに投函されることも増えて来たのではないでしょうか。

そんな中、つい先日のことですが、日本郵便からもついに「指定場所配達サービス」に関する新たな計画が発表されました。

日本郵便では「置き配」という言葉は使っていませんが、玄関先、車庫などの選択肢を設けて、利用者が置き配での受け取り場所を選べるような仕組みを、来春以降導入する計画です。日本郵便は、日通のペリカン便と化粧品・健康食品メーカーのファンケルが行なっていた置き場所指定サービスを、ペリカン便を吸収する際に譲り受けた経緯があります。(ファンケルと置き配についてはこちら

受け取りのための新たな選択肢として、今後も、各運送会社から様々なサービスが登場することが期待できます。

楽天が新たな取り組みを発表!商品保管から出荷までを楽天が担当する!?

今や知らない人はいないほど有名なECサイトとなった「楽天」ですが、楽天は今年の7月に、包括的な物流サービスの提供を目的とした「ワンデリバリー」構想を発表しました。

商品を販売する場所から、物流までを一括で担うサービスへと進化しようとています。

商品の保管から出荷までを管理する「楽天スーパーロジスティクス」の物流センターを全国に拡大していくことも計画されているようです。

現在は楽天サイトに出店している個々の店舗が配送を独自に行っているわけですが、今後は楽天がとりまとめるかたちで商品の保管から配送までを包括的に行っていくとのことです。

この新たな計画が導入された背景には、宅配総量規制や運送料の値上がりなどの影響により店舗運営が難しくなってしまうEC店舗の負担を軽減する目的があるようです。

店舗の負担が減れば、今よりもさらに良いサービスを受けられることでしょう。楽天の新たな取り組みに期待したいですね!

楽天でも「置き配」を開始!楽天 Express(ラクテンエクスプレス)とは?

ここでもう一つ知っておきたいのが、「Rakuten-EXPRESS」というサービスです。楽天エクスプレスは2016年から、楽天の書籍通販である「楽天ブックス」において、都内8区で試験的に開始されました。
※楽天株式会社運営の配送サービス「Rakuten EXPRESS」は2021年5月31日をもって終了しました。

その後、サービス内容は拡大され、現在では日用品のECサービスを担当しているRakuten Directの商品(水・飲料、日用品、食品、衛生用品など)も対象となっており、配送エリアも東京23区まで拡大されています。

今後はこの楽天エクスプレスの配送エリアを全国主要都市へと拡大することが発表されており、年内には関西主要都市における独自の配送が展開される予定です。

これに加えて楽天では、今年の6月末から、楽天エクスプレスのサービスの一つとして、玄関前やガスメーターなどへの「置き配」を開始しました。

多くのユーザーからの要望があり開始されたサービスのようですが、受取人が不在であっても事前の指定場所に応じて荷物が配達されるということで、より手軽に荷物を受け取れる仕組みとなっています。

配送状況はアプリとも連動しており、配達までの流れがユーザーにも分かるように工夫されています。

ネットで様々な商品を購入できることのメリットは幾つかありますが、実店舗に行かなくても24時間好きなときに買い物ができること。内容や価格を比較して、納得したうえで購入できること、そして、自宅まで直接商品を届けてもらえることは大きな魅力な のではないでしょうか。

ここに「置き配」が加れば、荷物を直接手渡す手間や受け取る手間が減り、さらに快適に利用できるようになることでしょう!

楽天の置き配サービスを利用するために

置き配イメージ

最後に、Rakuten EXPRESSで「置き配」を利用するための方法を簡単にご紹介していきます。

詳しい方法は楽天のウェブページからも確認できますが、ここでは簡単な説明をしておきたいと思います。

(※内容はRakuten EXPRESSの「よくある質問」から一部抜粋して説明を加えています)

 

【申込方法】 まずは「配送依頼ページ」からの申し込みが必要です。初回配達時、もしくは再配達依頼時に申し込むことができます。その際、「置き場所指定」が表示されるので、そちらから置き場所を指定できます。

【利用条件】現在では「置き配」の対象は

  1. 楽天ブックスの注文
  2. 合計金額1万円以下でクレジットカードによる前払いをした注文
  3. 配送方法が宅配のもの

となっています。この条件に合わないときは利用できません。

【置き場所】「玄関扉の前」「ガスメーターボックスの中」「自転車のカゴの中」「その他」から選ぶことができます。
オートロックの場所や公共スペース、共用スペースへの配達はできないようです。【配達不可】の場合は、通常通り不在連絡票が投函されます。

【配送状況】配送日当日の午前に「配送予告通知」が通知されます。
また配達が完了すると「配達完了通知」が配信されます。通常は配達完了後15分以内に通知されるようです(※状況によって異なる)。

【補償】商品の配達後に生じた不具合は補償対象外となっています。

置き配を安心して体験してみたい方のために

不在時に荷物を受け取りたい方のために、最近では様々なタイプの簡易宅配ボックスが開発・販売されています。持ち家でない場合や玄関先にそれほどスペースが無いという方にもご利用いただけるのが「置き配バッグOKIPPA(オキッパ)」です。

コンパクトなバッグ型なので、未使用時には手のひらサイズに畳むことができます。再配達の心配をせずに、オンラインショッピングを楽しみたい方にはオススメです。

OKIPPAについて詳しく知りたい方へ

非対面での宅配物の受け取り、もう荷物を待つ必要はありません。


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